ちょこらんだららん

2005年から2011年のダイアリー。昔の記事へのコメントありがとうございます。

アドルフに告ぐ

今まで、手塚治虫作品をきっちり最初から最後まで読んだことは、なかったと思う。
アドルフに告ぐ』との出会いも、
「高松で、よーすけさんがオクリモノ舞台監督の橋元さんに勧められて読んだ」というだけのもの。
内容も、予備知識も、何にもなく読み始めました。
やっと(笑)


一言で言うと、面白かった。
毎日、寝る前に読んでたけど、知らない間に時間が過ぎていることばかり。


第二次世界大戦当時の、日本とドイツが舞台。
アドルフという名前をもつ3人の男の運命が描かれた漫画です。
神戸のドイツ総領事館員のヴォルフガング・カウフマンの息子、アドルフ・カウマンと、
そのアドルフとは親友のユダヤ人、アドルフ・カミル。
そして、もう一人のアドルフとは、独裁者ヒットラーでした。
連載は、週刊のジャーナリズム雑誌の「週刊文春」でされていたそうで、読みながら社会派の大河ドラマである印象を受けました。


反戦への願いが根底にある漫画です。
でも、貧苦とか残虐さとか、そういう意味での戦争の切なさよりも、
政治組織と時代の流れの前での、一人の人間の願いや想いの軽んじられ方、思想統制されることへの恐怖感をじました。

アドルフに告ぐ(1) (手塚治虫漫画全集)

アドルフに告ぐ(1) (手塚治虫漫画全集)