ちょこらんだららん

2005年から2011年のダイアリー。昔の記事へのコメントありがとうございます。

文化の日

展望台があったのは、埼玉県平和資料館です。
曲線の美しい、広々としたデザインの博物館でした。
http://homepage3.nifty.com/saitamapeacemuseum/


展示の一つに、戦時中の小学校の教室を再現してあるものがありました。
廊下には、教科書が展示されています。
教室には、木の机と椅子が並べられてあり、
黒板に当時の「修身」の授業風景が投影されていました。
「立派な海軍兵になりたいです」
と、誇らしげに話す少年。
「先生! 女子は兵隊になれないのですか?」
と、兵隊になれない存在の自分を、悲しそうに話す少女。
国全体が、間違えた方向に進んでいた時代。
胸が痛くなりました。


投影の最後に、空襲警報のサイレンが鳴ります。
黒板の横の出入り口から、校庭に作った防空壕に見立てたたて穴に避難することができます。
中では爆音や、振動が体験できるそうですが、入ることができませんでした。
怖くて。


展示されている資料には、寄贈品も数多くあり、
ゲートルや鉄兜など身につける物にも、名前が書かれたものがありました。
実際に命の危機をに瀕しながら、使っていたのかも知れないと思うと、背筋が凍る思いでした。


戦禍をくぐり抜けてきた実物が目の前にあると、戦争は遠いことではないと思いました。